むし歯・歯周病予防
予防歯科について
「歯医者は歯が痛くなってから行くもの」と思っていませんか?
「歯を失うのは老化現象だから仕方がない」と思っていませんか?
答えは、どちらもNOです。
正しいメンテナンスをしていれば、むし歯になったり歯を失うことはありません。
予防歯科では、歯医者が「悪くなったら治療をする」ではなく、「悪くならないようにお口の健康を守る」ところとして考えます。
歯の病気は”がん“と似ており、ゆっくりと症状がないまま進行します。
むし歯では2~3年、歯周病で15~20年という長い年月で悪化していくので、痛みや出血などの自覚症状が現れた時には、かなり悪化している状態であるといえます。
そのため当院では、「むし歯」と「歯周病」両方の予防をすることが大切だと考えています。
定期的なメンテナンスは毎月1度がおすすめ
お口の健康は、ご自宅で行うセルフケアに加えて、歯科医院での定期的なメンテナンスによってしっかり保たれます。
歯科医院でのクリーニング・メンテナンスは、1〜3ヶ月に1度が目安です。
とはいえ、1ヶ月は約30日。そのうちの1日を歯科医院で隅々までキレイにしたとしても、残りの29日はご自身でケアしなければなりません。
当院では、歯を失う2大要因ともいえる「むし歯」と「歯周病」の予防が、同時にできるセルフケアの仕方を丁寧にお伝えしています。
近年、インプラント(義歯)も流行していますが、味覚や食感の点からみても、天然の歯に勝るものはありません。
自分の健康な歯をいつまでも残すために、定期的にプロの検診を受けていただき、その結果、おいしく食事ができたり、素敵な笑顔になれたり・・・それこそが「予防歯科」最大の目的なのです。
むし歯の予防
こんな経験はありませんか?
「毎日歯磨きをしているのにむし歯になった」
これは、歯の表面の汚れ(プラーク)が取りきれていないために起こります。
例えば、入浴時に自分の体をどういう順番で洗うか、無意識のうちに決めていませんか?
ブラッシングにおいても同様で、その人の手の動きのクセが習慣化し、いつまでも歯ブラシが入らない場所ができてしまうわけです。
当院では、皆さまの日頃のセルフケアの方法を確認させていただきながら、ひとりひとりに合ったブラッシングの方法をお伝えしています。
さらに予防効果を高めたい方には・・
- ●フッ素塗布(保険診療)
フッ素を歯に塗布することにより、むし歯を予防します。 - ●レーザー照射(自費診療)
歯の表面をレーザー加工することで、むし歯を予防します。
ストリーク・レーザーとは - ●ポイック(POIC)ウォーターによるうがい(自費診療)
安全性が高い除菌水。日頃からお使い頂く事で、お口の環境を改善し、むし歯だけでなく歯周病の予防にも効果を発揮します。
ポイック・ウォーターとは
歯周病の予防
歯肉は血管が集まって出来ており、その血液循環が悪くなった状態がいわゆる“歯周病”(歯槽膿漏)です。
実は、歯肉というのは体の中で唯一、老化しません。
そもそも口は、食べ物が身体に入る最初の関門として高い免疫力を持っています。
そのため歯肉は新陳代謝が活発で、皮膚の約3倍のスピードで新しい細胞に入れ替わっているのです。
このような歯肉の能力を活かせるようなケアを日頃から行えば、実年齢に関係なく一生、健康な歯肉でいられるのです。
歯ブラシで歯肉をマッサージすると、血行が良くなり、歯周病を改善させることができます。
当院では、ひとりひとりに合ったブラッシングやマッサージの方法を丁寧にお伝えしています。
歯周病対策ができれば、それはむし歯の予防にもつながります。
歯周病とは
歯周病菌に感染し、歯肉(歯ぐき)が炎症をおこしたり、歯を支える骨が溶かされる病気です。 初期段階には自覚症状が極めて少なく、気づかないうちに症状が進行している事も少なくありません。ギネスブックにも「人類史上、最も感染者数の多い感染症」と記載されており、日本人も成人の約8割がかかっていると言われています。
【歯周病チェックリスト】
- ☑ 歯肉(歯ぐき)から出血がある、膿が出る
- ☑ 歯肉がやせた、下がった
(歯が伸びた感じがする) - ☑ 歯と歯の間が広くなった
- ☑ 歯がグラグラ揺れる
- ☑ 起床時に口内の不快感、ネバネバする
- ☑ 歯肉がムズムズする
- ☑ 口臭を指摘された
当院での検査方法
ポケット診査 | 歯と歯肉の境目の歯周ポケットの深さ及び出血の程度により、重症度を判定します。 |
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歯の動揺度検査 | 歯のグラつき具合を調べます。揺れが大きいほど歯周病は進行しています。 |
レントゲン検査 | 歯を支える骨の状態を確認します。 |
唾液検査・顕微鏡 検査 |
必要に応じて、口内の唾液やプラーク(歯垢)を採取し、病気のなりやすさや細菌の活発さについて確認します。 |
歯周病の進行
ポイック(POIC)・ウォーターとは(Professional Oral Infection Control)
からだの免疫機能は、血液中の白血球が「次亜塩素酸」という成分を出して、細菌やウィルスなどの異物を攻撃して感染から守っています。
これを応用し、ポイック・ウォーターは、不純物を極限まで取り除いた「超純水」と、純度 99.7 %の「塩」を混合し「電気分解」して作られた次亜塩素酸水です。タンパク質分解作用もあるため、洗浄と除菌の2つの機能を持っています。
不純物や添加物が多く含まれている市販の洗口液に比べ、安全に細菌やウイルスに有効に働きます。
ポイック・ウォーターは、こんな方にご案内しています。
- ●むし歯・歯周病ができやすい方
- ●お口の中がネバネバして気持ちが悪い方
- ●口臭が気になっている方
- ●口内炎ができやすい方
- ●インプラントが入っている方
- ●風邪や感染症を予防したい方
日頃のブラッシングの後に、キャップ1杯(5〜10cc )のポイック・ウォーターで20~30秒くらい徹底的に洗口・うがいすると、瞬時にプラークを落としやすくなり、ブラッシングの効果を高めます。
忙しければ就寝前だけでもうがいを行うと、起床した時のお口のネバネバ感がなくなります!
当院内で使われる全ての水にはポイック・ウォーターが含まれており、治療器材の除菌だけでなく、歯科治療によって生じる飛沫からの感染を防いでおります。
セルフケアについて
ハーバード大学で予防医学を学んだ経験から、院長である私がお伝えしたいのは、歯の表面をツルツルに磨き上げる「歯みがき」では歯周病の予防ができない、という事です。そのため、当院では「歯みがき」という言葉をあえて使っていません。歯ブラシを、歯と歯肉(歯ぐき)にあててゆっくりと揺らす「ブラッシング」と呼んでいます。
歯肉への「ブラッシング」により歯周病が予防できれば、むし歯も同時に予防できる事を多くの方に伝えたいと考え、歯ブラシの詳しいやり方についての本も出版しています。
なお、通常の歯ブラシだけではプラーク(歯の汚れ)を隅々まで除去することが難しいため、 歯ブラシの毛束が入りにくい歯と歯の間には、「ワンタフトブラシ」や「歯間ブラシ」をおすすめしています。
「フロス」は、歯と歯の接点は清掃できるものの、接点以外の部分への清掃効果は限られます。歯の表面の汚れを取り除くだけでなく、歯肉へのマッサージ効果を考えると、「ワンタフトブラシ」や「歯間ブラシ」の方が効果が高いでしょう。
患者さんにとって、一番いい治療法や予防法を一緒に考えてまいりましょう。ぜひ、お気軽に相談にいらしてください。